やってみよう!~HDD分解~
4月 7日 @ 10:00 ~ 11:00 主催者: としぃ@防犯インフラエンジニア
動画&音声
分解するHDD
- Western Digital 500GB
分解に使う道具
- トルクスドライバー
- 3.5インチだとたいていT8のトルクスドライバーが必要
分解!!
- 外側6個のねじを外す
- ラベルを剥がし、中央下側の隠しねじを外す
- 天板を外す プラッタ(ディスク)とヘッドが見える
- シークモーターを取り外す(コイルと磁石)
- ヘッドの退避場所(画面だとオレンジ色)を外す
- ヘッドの説明
- シークモーターの説明
- スピンドルモーターの軸受の説明
- 基盤の説明
- 分解完了!HDDの基本構造
ヘッドの説明
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回転によりプラッタの表面に空気膜ができる数μmヘッドが浮き上がる(超精密です。指紋の高さよりも小さい。タバコの粒子もダメ)
- 修理のための分解はクリーンルームで行う必要がある
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天板にはゴミが入らないようにフィルターがついている
- ただし完全密閉すると、摩擦熱が空気を膨張させ、ヘッドとプラッタの隙間が変わってしまうので、空気の通り穴がどこかにある
- ヘリウムガスが充填されているタイプは密閉されている(NASなど)
シークモーターの説明
リニア新幹線と同じ仕組みで動くよ!
スピンドルモーターの軸受の説明
軸受
- 玉軸受と流体軸受がある
- 流体軸受は、グリスによってなめらかに回す
- 流体軸受が主流
- 流体軸受はベアリングのこと
基盤の説明
- WDだとスポンジが入っている
- 基盤上のチップはすごく熱くなる!(燃えたものもある。スポンジが焦げたり
分解完了!HDDの基本構造
意外とシンプルです。構造が複雑になると故障が多くなるため。
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業務用は複数プラッタがある。壊れやすさも倍になる
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プラッタには、ライダーという保護膜が貼ってある
Q&A
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Q.プラッタが壊れると、データの復元はできないのでしょうか?
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基本的にできないと考えた方がよいが、程度にもよるかもしれない。
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ドンキ火災事件時に、警察から、防犯カメラの溶けたHDDの復元を要求されたが無理ですと言った。(昔防犯カメラを取り扱う会社に勤めていたため)
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Q. このHDDの知識って業務で得た知識ですか?趣味ですか?
- 基本趣味です。業務は関係ありません。
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Q.HDD買うときのポイントを教えてください!(WD以外買ったことがないです)
- 必要なディスク容量とキャッシュメモリの容量、ディスクの回転数
- WD買っておいたら間違いない
- HGSTもちょっと高いけどおすすめ
- (SSDもいいぞ)SSDの方が衝撃に強いので、SSDを使用する選択肢があるならそっちを使ったほうが良い。ただSSDは金額が高い。
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Q.ハード壊れたってどうやって判断できますか?ハードとソフトの故障の切り分けがイマイチわからないです。
- スマートを見て、バッドセクタが出ているようならもうだめかなと判断する。バッドセクタが出ると、どんどん広がっていくので、早めに別の場所にデータ移動させた方が良い。
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参加者さんの分解したHDD
- SeagateのU320 UW-SCSI
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Q.どうやって廃棄するの?
- プラッタにすごい傷を付けて燃えないゴミへ
- 簡単に廃棄するのであれば、丸ごとドリルで穴をあけて燃えないゴミへ
- ガラスディスク割ると粉々になって危ないのでご注意ください
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論理消去のやり方
- chiper! chiper! (Windowsのコマンド)
- 何回もフォーマットしないと完全には消えないらしい
- DBAN使うこともあります
- destroy使ってます
- データ削除屋の規定で見たときには複数回やるのがデフォだった気がします
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ご注意!!
- HDDの磁石は非常に強力なので、手を挟むとメッチャ痛い
- 磁気カードとか近づけると壊れます
- HDDの磁石は非常に強力なので、手を挟むとメッチャ痛い