インフラエンジニアのための英会話

スピーカー

沢渡あまねさん
Twitter: @amane_sawatari 

プロフィール

1975年生まれ。
業務プロセス&オフィスコミュニケーション改善士。
元ITSM、認証基盤運用SE。
趣味はダムめぐり。

今回のゴール

  1. 自己紹介の表現を覚えよう
  2. インフラのオシゴトでよく使う表現を覚えよう

※最新刊 #働き方の問題地図 でも説明している3つの法則について紹介します。
働き方の問題地図 amazonのリンク 
※ノンネイティブが英語でやり取りする上でハズせない鉄則。

目次

  1. 海外経験なくても大丈夫!「書く」「話す」3つの原則

  2. オシゴトでよく使う表現の紹介
    (例:自己紹介/プロジェクト推進/設計/切り分け/報告)

  3. 「これなんて言ったらイイ?」英語お悩み相談!

(1) 海外経験なくても大丈夫!「書く」「話す」3つの原則

  1. CCFの法則:結論は最初に言おう
  2. NLCの法則:論点に番号をふって発言しよう
  3. AREAの法則:主張→理由→証拠→主張 の順序で意見を述べよう

1. CCFの法則:結論は最初に言おう

  • Conclusion = 結論が、
  • Comes = 来るのは、
  • First = 最初!

** ⇒結論は先に言おう。 **

結論の種類は3つ

  1. 文字通りの結論
    (例) 「このプロジェクトは中止すべきです。」
    This project should be suspended. because...
    「XXについて提案があります。」
    「あなたはさわやかに行くべきだ!」
    ※さわやか・・・静岡県に存在する、有名な炭焼きレストランさわやかのこと。げんこつハンバーグが有名。

  2. 主張のタイプ(=相手の時間をどう使うのか?)
    質問、意見、提案、報告、連絡、相談、参考情報
    どのレベルの主張なのかを最初に言うことで、相手が聞いてくれる。

  3. スタンス
    賛成、反対、保留

■チャットでの補足

FYI = For your information.

  • 単なる情報として提供します
  • 日本語メールの「ご参考」
  • 俺はお前にメール転送したからな、みたいな意味でも使われる

出川イングリッシュ超大事

こんな定型文を覚えよう!

  • I have one question.
  • I'm in a trouble.
  • We have a trouble in connection with DNS.
  • I need your help!
  • The domain controller does not respond.

出だしの一言は、たいていこの3パターンでイケます

  1. I have a (2,3…) XXX(s).
    question, suggestion, doubt, objection, another point, information, evidence
  2. Let me do(動詞の原形)
  3. I would like to do
  • ask you 目的語
  • suggest
  • propose(提案する)
  • request
  • confirm (確認する)
  • advise
  • check

■チャットでの補足

workもよく使うよ!以下を覚えておくとすごい楽になる

  • work(動作している、うまくいっている)
  • doesn't work(動いていない、うまくいっていない)

do + 名詞 でも通じるよ!単語が出てこなければこれでいこう

(2)NLCの法則:論点に番号をふって発言しよう

  • Numbering = 主張の数(論点)をしぼり、番号を振る。
  • Labeling = 各主張(論点)のポイントを簡潔に説明する。
  • Claiming = 各主張の内容を述べる。
“I have 2 questions about your presentation. No.1, schedule, and No.2, budget. Now, let me ask you a question on No.1, schedule…”

NLC英語表現

地図を相手の頭のなかに書いてあげましょう

1. I have 3 questions. 「質問が3つあります」 2. Let me give you 3 suggestions. 「3つ提案させてください」 3. I would like to discuss 2 topics today. 1st project organization, 2nd project schedule. 「今日は2つの議題を論じましょう。1つ目はプロジェクト体制、2つ目はプロジェクトのスケジュールについてです」 4. My presentation consists of 3 parts. No1. market trend, No2. Our business opportunities, and No3. direction of our new services. 「次の3部構成でプレゼンテーションさせてください。1つ目は市場動向について、2つ目は当社のビジネスチャンスについて、3つ目は当社のサービスの目指す方向についてです。」 5. We have reached 2 agreements today. No1. Roles and responsibilities, and No2. Budget. 「本日は2つの合意を得ました。1つは役割りと責任、2つは予算です。」

■チャットでの補足

  • 障害報告書とか書くときにも、この順序で書くと良いです。
  • claimは「言及する」。
  • complainが文句を言う(日本語のクレーム)に値する。
  • 主語を it にして受動態で書いてたら、アメリカのエディターに怒られたので注意。
  • Budgetの予算は基礎単語として覚えておこう。予算の話はよさn(

(3)AREAの法則:主張→理由→証拠→主張 の順序で意見を述べよう

  • Assertion = 主張(結論)
  • Reasoning = 理由
  • Evidence,Experience = 裏付け(客観的なデータなど)
  • Assertion = 主張(結論) 最後の強調

PREPの法則(Point」「Reason」「Example」「Point」)とも言われる。

■チャットでの補足

理由を言ったあとに That's why I support his opinion という使い方がされます。

「書く」「話す」 3つの原則

■【ミニワーク】あなたのオススメ(recommendation)教えてください!
CCFとNLCを使ってやってみよう

  1. 出だし(何を話すのか?) -> CCF
Today, I would like to talk about…Let me suggest… I recommend…
  1. 話の全体像(ポイントはいくつか?) -> NLC
I have 3 suggestions… I want you to try 2 activities. No.1 XXX, and No2, YYY. 4 reasons. No.1… No.2…,and No.3…
  1. 各論
Let me talk about the 1st point “XXX”. First of all… 2nd… Lastly…

(2) オシゴトでよく使う表現の紹介

自己紹介、プロジェクト推進、設計、切り分け、エスカレーション、報告

自己紹介

- I am working as a service manager for... - I have been acting as an AD specialist to support in-house system... - I have been just assigned as a project manager of...

■チャットでの補足

  • I'm a junior web developer at かいしゃめい using PHP and Java

■My proficiency is... 

「私は~の専門です」

  • proficiencyは専門性
  • professionalは専門

■serve as

「~としての機能(役割り)を果たす。」
<用例>

- Your room key serves as your parking ticket. (ルームキーは駐車券も兼ねています。) - He serves as chairman of the Management Committee. (彼は経営会議の議長の役割りを持っています。)

■report to...

「~の部下である」
<用例>

- I am reporting to Yutaka-san. (私はゆたかさんの部下です)

■on board

「(人が)着任している」
<用例>

- When the new manager is on board (新しいマネージャーが着任した時に) - Mr. Sawatari, to be on board on 1st July (沢渡氏、7月1日着任予定)

■TBA(その1)=To Be Assignedの略「未任命、空きポジション」

■TBA(その2)=To Be Announcedの略「未発表、未公開、別途ご案内」

<用例>

- General Manager: TBA (部長:未任命) ※体制図などでポジションを示す「箱」に書かれたりします。 - The launch date for the new-model is to be announced. 新しいモデルの発売日は後日発表されます。

■TBD=To Be Determined/Decided/Decidedの略「未定、別途決定、別途協議」

■TBC=To Be Confirmed"の略「未確認、要確認」

<用例>

- Budget:TBD (予算は別途協議) - The estimated date of delivery is to be confirmed (TBC). (予定納品日は要確認である。)

■チャットでの補足

  • TBH(To Be Honest)
    正直にいって、ぶっちゃけ、などで使う。

■acting

「~を兼務している」
<用例>

- General Manager of Finance Dept., acting General Manager of Purchasing Dept. (財務部長、購買部長兼務)

プロジェクト推進や設計など

■be designed to...

「~するように作られている」 <用例>

- This wizard is designed to help you (to) complete the user registration process easily. (このウィザードは、ユーザー登録手続きを簡単に進められるよう作られています。)

■be designed for...

「~向けに作られている、~向けである」

■in service

「運転中で、営業中で、使われている」
<用例>

- This ATM is not in service now. (このATMは現在ご利用いただけません。) - The number you have called is no longer in service. (おかけになった電話番号は現在使われておりません。) ※対義語は"out of service"

■チャットでの補足

  • out of serviceは電車の回送車両の電光掲示板にも表示される。
  • 関連してETR(Estimated time for recovery)も使われる。

■around the clock

「24時間、ぶっ通しで」
<用例>

- This system is operating around the clock. (このシステムは24時間運転しています。) - around-the-clock operation (24時間操業)

■チャットでの補足

  • 24時間365日っていう言葉の言い換えだと、24/7がある。週7日という意味。
    24/7(Twentyfour seven)って発音します スラッシュを読まない。
- This store runs 24/7 (この店、年中無休だよ)
  • 24/365は日本語なので注意

■initiative

「(新たな)取り組み、率先した活動」
<用例>

- We are starting 3 initiatives to achieve the target profit. (利益目標を達成するために、我々は3つの新しい取り組みを始めようとしています。)

■terms and conditions

「(契約などの)条件、取引条件」
<用例>

- We should discuss payment terms and conditions in the next meeting. (次の会議では支払い条件を議論すべきです。)

■amend

「(契約の文面、条文などを)修正する、改正する」
<用例>

- Our legal department has amended the definition on the deliberables. (当社の法務部が、成果物の定義に関する記述を修正しました。) ※名詞は"amendment"です。

■From ~ perspective

「~の観点で」
<用例>

- From business management perspective (ビジネスマネジメントの観点で) - From compliance perspective (コンプライアンスの観点では)

■チャットでの補足

POV(Point of View) ものの見方なんていい方もあります。
perspectiveの言い換え

■streamline

「一連の流れにする。合理化(効率化)する」
<用例>

- We should streamline the payment process by IT system. 「ITシステムを導入し、支払いプロセスを一連の流れにするべきだ。」

■invalid

「無効な」
<用例>

- Invalid username or password (ユーザ名 または パスワードが無効です。)

■チャットでの補足

invalid certificate(証明書エラー)でよく出てくる単語。

■in place

「(モノ・仕組みなどが)設置されている。使えるようになっている。正しい場所にある」
<用例>

- New system will be in place in the 2nd quarter. (新しいシステムが第2四半期に導入される。)

■migrate

「移住する、データを移行する・一時退避させる」
<用例>

- The application is designed to migrate user data from one repository to another. (そのアプリを使うと、ユーザデータを1つのリポジトリから他のリポジトリに移行できる。)

■enjoy an advantage

「メリットを得る、優位に立つ」
<用例>

- We can enjoy a tax advantage by using the material. (その材料を使用すると税制面でのメリットが得られます。) ※「Enjoy=楽しむ」の意味だけではありません!

■alternative

「代替の、代わりの」
<用例>

- Please show us 2 or 3 alternative plans in case of power failure. (停電時の代替プランを2~3示してください。)

■チャットでの補足

  • ※発音注意!オルタネィティヴではなくオルタナティヴです。

■Further to~

「~に関連して、~に引き続いて」
※メールの返信などでよく使う表現です。
<用例>

- Further to our discussion yesterday, (昨日の議論に引き続いて) - Further to your reply below, (以下のあなたの返答について)

■mitigate

「(苦痛・リスク・刑罰などを)軽減する、緩和する、やわらげる」
<用例>

- Let us discuss how to mitigate these risks. (これらのリスクを軽減する方法を話し合いましょう。)

■チャットでの補足

脆弱性の話でmitigationはよく出てきます。

■address

「取り組む、言及する、議題とする、取り扱う」
<用例>

- We will address these 3 issues over the coming 5 weeks. (これからの5週間で、これら3つの課題に取り組みます。)

■nice-to-have

「あったほうがよいもの、あると嬉しいもの」
<用例>

- We would like to suggest 3 "must" and 2 "nice-to-have" functions. (3つの必須機能と、2つの「あると望ましい」機能を提案させてください。)

■compatible

「互換性のある、相性の良い」
<用例>

- Connector A and connector B are compatible. (コネクタAとコネクタBは互換性がある) - His way of life is compatible with the community. (彼の生き方は、その地域社会に馴染む。)

■mandate

「規定する(規定して統制する)、命令する、権限を与える」
<用例>

- We have no rule to mandate the purchasing process. (当社には、購入プロセスを規定する(統制する)ルールがない。)

■-free

「~のない、~から解放された、~が禁止されている」
<用例>

- germ-free environment (無菌環境) - smoke-free office (禁煙のオフィス) ※注意:タバコが「自由に」吸える部屋ではありません!その逆の意味です。

■チャットでの補足

  • バリアフリーで使い方は覚えよう!
  • 最近だとグルテンフリーやシュガーフリーなどもあります。

■replace A with B

AをBに置き換える

■Please keep me updated.

「きちんと連絡/報告してください」
最新情報をずっとくれって意味で使われる。

■build a consensus

「合意を形成する」
<用例>

- Let's build a consensus on this issue. (この議題について合意を形成しましょう。) 会議では意識的に合意を形成し、合意事項をきちんと確認しましょう!

■be sure to...

「必ず~する。忘れずに~する。」
<用例>

- Please be sure to take all your belongings with you. (お忘れ物ないようご注意ください。※新幹線の終着駅で流れる定型英語アナウンス) - Be sure to reply to me by 18:00. (18時までに必ずお返事下さい。)

■open issue

「未解決の問題」
<用例>

- We have to tackle 5 open issues. (5つの未解決の問題に取り組まなければならない。)

■closed issue(s)

「解決済みの課題、既決案件」
<用例>

- Please remove the closed issues from the list. (解決済みの課題は課題管理表から削除してください。)

■チャットでの補足

  • issueは「発行する」という意味もあるので注意。 github issue とかあります。

チャットログでのいろいろな会話

at と from の感覚

- This event will start from 21:00. (このイベントは21時に始まります) ・時間の起点で、時刻を指すときは at が多いよ ・軸はatですね  日本語っぽく言うと  に始まります と、 から始まります  の違いです

英語の勉強法のアレコレ

ちなみに・・・

この欲しがりさんめっ!っていうときは You such a needy!