RAID

RAIDは、複数の記憶装置を束ねて一つの記憶装置として見せかけることで、耐障害性を上げる技術である。(一部例外アリ) よく誤解されるがバックアップではない。

特徴

HDDが動かなくなる/認識しなくなるといった障害が起きた際に、システムが停止しなくなる。 反面、どうしても処理が増える為に書き込み速度は落ちる上、バックアップデータ確保の為に容量を使うことになり、 ユーザが全ての領域を使うことができなくなる。 なお、読み込みは高速化する場合が多い。

利用にはRAIDコントローラというものが必要であり、サーバでは一般的に用いられているが家庭用の物はあまりない。 ……が、2017年現在、一般でもハイエンドなマザーボードには(高速化の為に)搭載されるようになってきた。

種類

実際にどのようにデータを書き込むかによって分類され、主に以下が利用される。

名称必要な数回復できる数使える容量速度備考
RAID 020 (例外)すべて一個の時より早い唯一の例外、高速化の為に利用される
RAID 12 (偶数)1半分そこそこ早いコストが安くて速度も早め
RAID 531枚数-1個分普通コストとパフォーマンスのバランスが良い
RAID 642枚数-2個分遅め厳重な耐障害性が欲しいときに
RAID 104 (偶数)1半分早め速度とコストを両立したい時に用いられる
RAID 5062(枚数-1個分)の半分そこそこ早いかなり高コスト

これは一例であり、他のRAIDも存在する。 またRAIDコントローラにより、偶数じゃなくてもRAID1/10を組めるものも存在する。

バックアップではない。

最初にも説明した通り、RAIDはバックアップにならない。 理由は以下の通り。

  • 物理的に同じサーバに接続される為、ディスク以外の理由でサーバが止まるとRAIDとは関係なくサービスが止まる
  • データの中身は一切確認しないので、誤ってファイルを消した等の論理的ダメージは一切保護しない

あくまでもHDDの物理的障害を回避するための技法である。 過信しすぎず、効果的に利用しましょう。